HOME > 社長室 > 東京京浜ロータリークラブ例会卓話「第15回木村準コンフィデンシャルレポート:北朝鮮、三代世襲の行方」

東京京浜ロータリークラブ例会卓話

テーマ 「第15回 木村準コンフィデンシャルレポート:北朝鮮、三代世襲の行方」
日時 2012年01月24日
会場 グランドプリンスホテル高輪


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卓話の要約

<金正日死去>

* 金正日(北朝鮮労働党総書記)が「地方視察及び指導に向かう列車の中で12月17日午前8時半、過労により息を引き取った」と朝鮮中央通信は昨年12月19日、特別放送で伝えた。
* 遺体は平壌の錦繍山(クムスサン)記念宮殿に安置され、弔問が行われた。
* 葬儀は28日午前10時から平壌で行われた。葬儀委員長は金正恩氏で、葬儀は金正日時代から金正恩氏による後継新体制への移行と世襲の正統性を内外に誇示する場となった。
* 韓国国家情報院 ウォン・セフン院長は「総書記の専用列車は、死亡したと言われている頃は、ピョンヤンのリョンソン駅に停車していた」と述べた。
* 9月12から16日にかけて訪朝した、インドネシアのメガワティ前大統領は金総書記と面談する予定だったが、金総書記側が、総書記の体調不良を理由に会談をキャンセルした。
* 10月20日から朝鮮中央の看板キャスター李春姫(リ・チョンヒ)が姿を消し、テレビに現れなくなった。そして12月19日、看板キャスターの涙の特別ニュースが放送された。

<新体制の行方>

* 楽観論:厳しい監視・摘発システムができあがっていて、混乱は起こらない。
* 悲観論:権力掌握は難しく、早々体制崩壊の道を歩む。
* 金正恩が実権を握るには、10年かかるという見方が多い。
* コレア・レポート辺真一編集長:「軍が実権を握る」と述べる。
* 静岡県立大、伊豆見教授:「軍の3人が実権を握る」と述べる。
* 「金正日の妹の夫:張成沢が実権を握る」という見方もある。
* 早大、重村智計教授:「軍と党の長老が、利権を解体奪取する陰謀を巡らす」と述べる。
* 最悪のシナリオは体制崩壊である。米軍と韓国軍は北朝鮮の体制崩壊に備え、作戦計画5029を策定している。この計画の重要な項目は、①「大量破壊兵器管理の奪取」 ②「在留米国人の救出」 ③「難民対策」 である。
* 核兵器の安全装置解除コードは、金正恩、金慶姫(金正日の妹)、禹東則(ウ・ドンチュク:国家安全保衛部第一副部長)の三者が持つとみられる。
* 北朝鮮に体制崩壊等の混乱が起きれば、中国人民解放軍、機械化部隊が一気に平壌に進出し、北朝鮮の政治や軍を掌握し、傀儡政権を樹立する。米軍の進出の余地はない。

<日本人妻里帰り>

* 民主党の中井洽元拉致問題担当相が1月9、10日の二日間、中国・瀋陽市で北朝鮮の宋日昊(ソン・イルホ)日朝国交正常化担当大使と会談した。この会談は北朝鮮側の要請で行われた。
* 1月11日と13日の両日、朝鮮労働新聞に日本人妻:キム・グオンオク(日本名:皆川光子)さんの手記が掲載された。
* 北朝鮮各地に住む日本人妻を平壌に集め、特別に手厚い食料配給がなされている。
* 北朝鮮に薬物絡みの容疑で拘束されていた日本人男性2人が釈放され、18日と19日に日本に帰国した。松原仁国家公安委員長は1月20日の記者会見で、「北朝鮮の体制が変わったことに伴うもので、(日本に対する)前向きなメッセージと受け取っている」と述べた。
* 北朝鮮は「日本人妻の里帰り」を提案しており、日本政府はこれに乗る意向のようだ。
* 北朝鮮の日本に対する変化は北朝鮮の厳しい食料事情によるものだ。
* 里帰り費用は全額日本が負担し、その際多額の「手数料」が支払われる可能性がある。