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南砺ロータリークラブ例会卓話

テーマ 「北朝鮮コンフィデンシャルレポート・哨戒艦沈没事件とその背景」
日時 2010年09月21日


卓話の要約

<哨戒艦沈没事件>

* 3月27日未明、韓国海軍哨戒艦天安は北方限界線付近で沈没し、46名の乗員が死亡した。
* 沈没海域では99年以降10回以上の交戦が行われてきていた。2009年の交戦では、北朝鮮艦が炎上し、北朝鮮側に大きな人的損害がでた。
* 合同調査団は5月20日調査報告書を発表、「北朝鮮魚雷による爆発で沈没した」と結論づけた。
* 事件発生の直後、韓国政府は「北朝鮮関与、可能性低い」という発表をおこなったが(後ほど訂正)、その後も北朝鮮の犯行を否定する、様々な情報が韓国内に飛び交った。
* 米韓は近海での合同軍事演習の連続で対抗した。特に8月16日朝鮮半島東の日本海で行われた演習は、8000人の将兵、200機以上の航空機、20隻以上の艦艇が参加した。また、空母ジョージ・ワシントンやF22ラプター戦闘機も参加した大規模なものになった。

<事件の背景>

* 関西大学の李英和教授は、哨戒艦沈没事件の後継者問題との関連を指摘し、「昇る太陽に忠誠を尽くす動きとして、3男、キム・ジョンウンを取り巻く工作機関が行った暴挙」としている。
* 李英和教授は北朝鮮には実力5人衆が存在すると述べている。改革・開放派の張成沢、党中間派の李済剛と李在一、軍強硬派の玄哲海とリ・ミョンスがそれである。このうち軍強硬派が事件を起こしたのでは、と述べている。
* 党中間派の李済剛,朝鮮労働党組織指導部第一副部長(80才)は交通事故死した、と6月2日にラジオプレスなどが伝えた。しかし後継問題も絡んで暗殺されたのでは、との見方が韓国国内で言われている。また、李済剛系列の1000人程が拘束されたという情報も流れている。
* 哨戒艦沈没事件の首謀者は、金英徹(キム・ヨンチョル)人民武力部偵察総局長だという情報も流れている。高位脱北者によると、金総局長は2000年代初め、金日成軍事総合大学で、金正日の3男・キム・ジョンウンに軍事問題を教えた人物で、2009年、キム・ジョンウンが後継者と言われるようになってから、権力実勢として急浮上した。
* 改革・開放派の張成沢は金正日の妹の夫で、ここ数年の北朝鮮政治変動の中、金正日に次ぐ影のNo.2の地位に登りつめたと、コリアレポートの辺真一編集長は述べている。

<党代表者会の延期>

* 金正日(キム・ジョンイル)総書記は8月27日、中国吉林省の最大都市である長春市を訪問し、ここで中国の胡錦濤国家主席と会談した。金総書記は中国最高指導部と▽後継問題▽経済支援問題▽朝中関係強化--などを協議したとみられる。
* 朝鮮日報は「3男、キム・ジョンウンが金正日の訪中に同行した」と報じた。8月27日に吉林省長春市で開かれた夕食会の席で、キム・ジョンウンが胡錦濤国家主席に紹介された。
* キム・ジョンウンを紹介した金正日総書記は夕食会で上機嫌になり、アルコール度数の高いマオタイ酒を一本以上飲んだ。
* 北朝鮮は党代表者会を開き、キム・ジョンウンの後継発表を行うものと、期待されている。
* 党代表者会で、金永春、呉克列、張成沢、ウ・ドンチュクが党政治局常務委員となるらしい。
* 韓国の9月16日の朝刊各紙は、「党代表者会は延期」と報じている。
* 延期の理由について、「水害による延期説」が言われているが、金正日総書記の健康悪化や、三男、キム・ジョンウンへの後継問題で内部調整がうまくいっていないのでは、とする見方もあり、様々な憶測を呼んでいる。