HOME > 社長室 > 東京京浜ロータリークラブ例会卓話「第11回木村準コンフィデンシャルレポート:北朝鮮問題」

東京京浜ロータリークラブ例会卓話

テーマ 「第11回 木村準コンフィデンシャルレポート」
日時 2009年08月18日
会場 グランドプリンスホテル高輪


卓話の要約

<北朝鮮問題>

* キッシンジャー元国務長官は米紙への寄稿で「北朝鮮が国際社会に受け入れられたと国内外に宣伝させるもので、核放棄とは正反対の話」とクリントン訪朝にかみついた。
* こうした批判に対し、ジョーンズ大統領補佐官(国家安全保障担当)は主要テレビ局に軒並み出演して「北朝鮮は国内向けには好き勝手に利用できるだろうが、国外では記者救出が目的であることは明らかだ」と説明した。
* 金正日の健康については、6月には「再び倒れた」とか、膵臓癌の情報も飛び交ったが、韓国政府当局者はクリントン訪朝を踏まえて「会談と夕食会を合わせて数時間、公務ができる。健康をある程度維持しているのだろう」と語った。
* テポドン2の発射後の最高人民会議で、金正雲が人民会議議員に就任の憶測が流れた。実際それは起きなかった。しかし、北朝鮮専門家がびっくりするような事が起こった。最高人民会議で憲法を改正し、国防委員会が、「政府、党、軍を指導する」全権を掌握した。これは党中央委員会から国防委員会への権力移動でクーデターが起こったといえる。
* 憲法改正と同時に国防委員会委員の変更も発表された。これも驚くものだった。金正日の妹婿の張成沢党行政部長が委員会入りし、新任5名の委員も張成沢人脈の人選だった。
* 金正日の側近や親族の暗闘はすさまじいものがある。三男金正雲を担いでいるのは、軍の実力者と言われているが、後継者をめぐって、暗闘が激しさを増している。
* 北朝鮮の政治を動かす実力者は、金正日を除いて5人いる。北朝鮮5人衆とは、まず、親族の張成沢党行政部長、そして、党の実力者、李済剛副部長、李在一副部長、そして軍の実力者、玄哲海大将、李明秀大将である。彼らの暗闘は、金正日以後の北朝鮮をどこへ導こうとしているのだろうか?

<米国経済、未曾有の危機の元凶>

* オバマ政権発足200日、失業率は若干改善、株価も上昇、未曾有の危機も、トンネルの向こうにかすかに光が見えてきた。
* オバマ経済チームは元財務長官ルービンの子飼いである。ルービンこそ未曾有の危機を起こした元凶である。
* 民主党クリントン政権下で、95年にルービンは財務長官に就任、ドル高誘導政策を展開した。95年から99年にかけて、ドル高が進むにつれて、株価も上昇し、99年3月には株価10,000ドルを突破した。世界から大量のマネーが米国に流入し、このマネーの大量流入が危機の火種になっている。
* もう一人の元凶は元FRB議長グリーンスパンである。グリーンスパンは低金利政策を堅持してきたが、ITショックの後、景気が回復したのにもかかわらず、低金利を継続した。04年金利を引き上げて過熱した経済に対応しようとしたが、時はすでに遅すぎた。金融市場にはすでに100兆ドルを超える資金が溢れ、通常の金融政策では制御が効かなくなってしまった。
* 我々が直面する、100年に一度の危機とは、一体何なのか?その根底にあるのは金融のIT化であろう。金融のIT 化が全く様相を異にする世界経済を作り出し、変化させていく。不安定な市場を作り出し、大きなバブルが極めて起こりやすい状況を作り出している。しかも金融のIT化は集積回路の集積度の向上に引きずられ日々進歩しているのだ。
* バブルが弾けると必ず、倫理の問題を持ち出す人達がいる。「人間の強欲が招いた結果である」というような主張である。果たして、倫理の問題として、この問題を片付けられるのだろうか?もし片付けられるとすれば、とっくに片付いているはずである。何故なら、今まで人類はあまりにもおおくの経済バブルを経験してきたからである。