HOME > 社長室 > 京浜ロータリークラブ例会卓話「第2回木村準コンフィデンシャルレポート:米大統領選後のひとり勝ち戦略」

京浜ロータリークラブ例会卓話

テーマ 「第2回木村準コンフィデンシャルレポート:米大統領選後のひとり勝ち戦略」
日時 2004年11月2日
会場 高輪プリンスホテル


TOP-P

卓話の要約

<ブッシュは勝つ:伯仲はマスコミの錯覚>

 日本時間で今日夕方から投票のはじまる、米大統領選挙は、ブッシュが勝ち、米国は今まで以上に、一人勝ち戦略を推し進めて行くことになる。米国大統領選挙はビンラディンのビデオで、ブッシュの勝利が確定した。米国民はこのビデオで強い米国の必要性を再確認した。

<軍事技術の革新:小型核>

 先回の卓話で小型核の開発について述べたが、米国はさらに予算をつけて、本気で開発を進めている。国際政治の根本は軍事であり、軍事の根本は軍事技術である。米国はベトナム戦争後、軍備のIT化を推し進めてきた。F14、15、16はIT化された戦闘機であり、巡航ミサイルはIT化されたミサイルである。そして、爆弾にマイクロチップを搭載したIT化爆弾が、精密誘導爆弾で、これらの軍事技術が、現在の米国の一人勝ちを支えている。そしてこれらの軍事技術の延長線上にIT化された核爆弾、つまり小型核がある。

<米軍変革:日米安保は空洞化する>

 軍事技術の革新は戦争のあり方を一新した。そして、米軍の構造や配置も変革がさらに必要とされている。空母、潜水艦やイージス艦などの、機動戦力は益々重要性が増しているが、地上兵力や固定された空軍基地は削減の対象となってきている。日本でも沖縄や三沢等の基地はすでに空洞化が進んできている。ただし、空母等の寄港基地である、横須賀は例外である。米陸軍や空軍の司令部が日本に移動する話があるが、これを日本における米陸軍と空軍の増強と思ったら大間違いだ。実働部隊が空くので、司令部を入れようというもので、おもいやり予算という日本政府から出るお金が目当てで、実働部隊は空になっても基地は返したくないための、措置である。

<日本人の知らない「南部」>

 ブッシュ政権を支えるのに、三つの要素がある。それは、「ネオコン」、「キリスト教原理主義」、そして「南部」である。日本人が一番理解してないのが「南部」である。日本に入ってくる米国の情報は東海岸と西海岸のものがほとんどで、「南部」の情報はほとんど入ってこない。しかし米国を本当に理解するには「南部」を理解するのが不可欠である。ブッシュ政権を支持する人たちは、南部の石油業者、中小企業者、農民、牧畜業者等である。かれらは、極めて保守的で、額に汗して働くことを価値として、金で金を生む、ウォール街の金融業者や、ITで一儲けしようというシリコンバレーのハイテク企業とは180度違う。しかもテキサスブロンコとよばれる、暴れ馬に象徴されるように、喧嘩や戦争が大好きな人達である。彼らにとって世界とは、広大な南部の平原であり。海の向こうなんて、世界のうちに入らない。中東で何が起ころうが、朝鮮半島で何が起ころうが、ヨーロッパがなんといおうが、国際社会が非難しようが、世界外の出来事にすぎない。世界外の出来事には無関心なのが、モンロー主義と言われる、超古い保守主義であり、世界外のエーリアンは叩いてしまえというのが、新しい保守主義、つまりネオコンである。喧嘩好きの「南部」が、ひとり勝ち戦略を推し進める、それが大統領選後の米国の行動である。